九月に降る風:作品を観た感想(6)

「九月に降る風」
驚くべきことは台湾の高校生の話なのに、全く違和感を感じなかったこと。設定は1996年なので、僕には自然にすんなりと受け入れられた。何となくひと時代(もっと?)前の日本の青春映画に通ずる雰囲気を持った作品になっている。また、この時代の台湾は野球人気に火がついた時期で、そんな最中に起こった八百長事件で多くの選手が球界追放処分となった悲しい出来事が高校生たちのドラマとリンクして、切なさがより一層のものとなって効果をあげている。物語としてはそれほど際立ったものではないのだが、丁寧な描写と魅力的な映像で素敵な作品に仕上がっている。
古今東西座
2010年2月6日

九月に降る風
なんとなく永遠に全てが続いていくんじゃないか?って思う事があたりする、しかし永遠に続かない事の方が多い。彼らの楽しい日々も同じように、本当は微妙なバランスで保たれていてちょっとしたことで崩れて行く。崩れ始めてからの彼らの微妙な表情の変化なんかも良かったですね。男の友情だけでなく、青春にはよくある恋の話もあってそのジレンマなんかもひしひしと伝わって来て切なくなりました。ラストは7人の仲間たちの友情は元に戻ることなくバラバラのまま、それは切ない事だけど大人への第1歩なのかもしれませんね。
Diarydiary!
2009年12月14日

九月に降る風
たったひとつの行動が・・ちょっとしたいつもの思い遣りが・・たったひとつの嘘が…。何もしなければ何事も起こらなかったかもしれないあの頃…何が起こっても不思議ではなかったあの頃…幾つものもし・・を、この彼らに代わって遡ってみたくなり、かけがえのない青春の痛みを知る物語にこころはもう水色。よくある問題児のエピソードばかりなのに、この7人の性格が、ちょっとしたセリフや何気ないショットでちゃんと表現されていて、青春の輝きと傷痕に心が震える。忘れられないドラマになっていました。
to Heart
2009年10月25日

「九月に降る風」永遠に続きそうだった、あの夏
★★★★ 何もしなくてもただ一緒にいる。ムダとも思える学生の頃の時間を過ごして、大人は何が大切かを選んでその後を生きていくのだ。無鉄砲で思いやりがないと思えた少年が実は友人の為に有名人のサインを真似る為に何個も何個も野球のボールをムダにしたことを後になって知るシーンがある。そんなものなのだ、自分がしたいのならそれは報われなくても満足したい、永遠に伝わらなくても、それでいいと思いたい。なのに「何で分かってくれないのだろう」と考えずにはいられないのが現実だ。
soramove
2009年10月11日

九月に降る風
とても良い映画でした。7人の男子学生たちの永遠に続くと思われる友情が、ある事件をきっかけに微妙にヒビが入り、そしてリーダー格のイェンの身に降りかかる事件が決定的になって、残り6人の仲が完全に壊れていく様は見ていて切ない。またタンのユンへの想いが切ないまでに見ているこちら側に響く。親友の彼女を好きになったタンの想いを伝えたいけど伝えられない、本当は二人が破局すれば自分にもチャンスが巡ってくる可能性があるのに、イェンを庇ってしまう気持ちなどすごく分かるだけに感情移入してしまいました。
だらだら無気力ブログ
2009年9月21日

九月に降る風
★★★★ 楽しい思い出とホロ苦い思い出。友達同士でバカをやっているときと言うのは何にも代え難いほど楽しいものです。自分が大人に近づいたような気がするんですよね。しかしそういう楽しい時は、長い人生の中ではほんの一瞬。仲のいい友達でもいつまでも子供のままではいられない、本当の大人にならなくてはならない別れの時はやってくる。今ではとても良い思い出になっている、自分の青春時代にタイムスリップさせてくれる、とても切なくノスタルジックな作品。
LOVE Cinemas 調布
2009年9月2日


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