大鹿村騒動記:作品を観た感想(15)

『大鹿村騒動記』(映画)(2011)
この映画、思いのほか良かった。たしかな感動があった。まずこの映画は俳優が良い。この映画の舞台となる大鹿村というのは長野県に実在している村のようで、そこで題材の一つとなった歌舞伎も伝統芸能として続けられているそうだ。そんな深い根のあるモチーフが力を発揮しない訳がなく、この映画のハイライトはその歌舞伎の演目を通して語り伝達されるキャラクターたちの想いにある。細かいところを気にしてはいけない映画だと言い添えておきたい。とても良い配置でキャラクターたちが遇されていて、とても良い具合に力の抜けるリラクゼーションがある。私なんかはずいぶんスッキリと観終えることができた。
マンガデシネ
2014年2月15日

大鹿村騒動記
少しユーモラスでそして少し物悲しいところのある作品でした。大人たちが抱える悲喜こもごもを上手く演出されていたように思います。善に起こった出来事と歌舞伎の内容が重なるところはなかなか粋な演出です。
いやいやえん
2013年5月19日

大鹿村騒動記
★★★★ とにかく、原田芳雄と大楠道代と岸部一徳の3人のドタバタが面白い。なんか、子どもかって突っ込みたくなるような掛け合いが本当に面白かった。そして演じている役者がとっても楽しそうに演じているようにもみえ、見ているだけでとても楽しかったです。そしてなんでかしらないけど、みんなポジティブなんですよね〜それがまたよかったな〜 ラストの歌舞伎なんて本当にすごかった。なんか感動してしまいました。 そして、特に本作が遺作となってしまった原田芳雄さんの存在感がものすごい。間違いなく彼の映画って感じでしたね。
C'est joli〜ここちいい毎日を〜
2011年11月8日

大鹿村騒動記
岸部一徳と原田芳雄の掛け合いは笑った。これが遺作となった原田芳雄はじめ名の知れた俳優さんらが多く出演してて、安心して観られる内容で、岸部一徳がからむシーンでは笑えた。料金も¥1,000と良心的だし。ただ後半の歌舞伎のシーンはちょっと眠かった。
だらだら無気力ブログ!
2011年11月1日

「大鹿村騒動記」は「テオレマ」か?
本作の原田芳雄は、いつもの原田芳雄であり、いつもの野太い声であった。本来ならば、悲しみの雰囲気が画面を覆うのであろうが、この作品では、そのような雰囲気はなく、むしろ明日はどうなるのかというある種の希望を感じさせてくれたそんな作品であった。土着性高い、またある種男くさい世界に性別不明な若者が訪れて展開するドラマ、これはパゾリーニの「テオレマ」をもとに阪本監督と原田芳雄が、仕掛けたかのかと思った。
映画と出会う・世界が変わる
2011年10月4日

とにかく素晴らしい「大鹿村騒動記」
本作を見ながら連想したのは小川紳介の「ニッポン国古屋敷村」「1000年刻みの日時計」である。小川作品がフィクションとノンフィクションの間をぬうように展開していったことを、阪本監督もチャレンジしているようだ。この作品は原田芳雄の念願の企画であったというが、おそらく彼の役者としての役者論であり、映画論でもあるのだろう。この映画は、ここに関わった人々の「8 1/2」であり、「映画に愛をこめて アメリカの夜」であるとも言えよう。とにかく素晴らしい!
映画と出会う・世界が変わる
2011年9月29日

大鹿村騒動記
★★★★ ストーリーはごく単純、親友と駈け落ちした妻が戻ってくるなど騒動が持ち上がるものの、村でレストランを経営する男が例年の如く村歌舞伎で景清役を演じ、観衆から大喝采を受けます。それにリニアモーターカー誘致問題など現代的な話題がふんだんに取り込まれ、全体はコメディータッチですから、頗る付きの面白さ。主演は先頃亡くなった原田芳雄氏、誠に残念無念。
映画的・絵画的・音楽的
2011年8月7日

「大鹿村騒動記」
★★★★ 楽しくて、大笑いして、やがて生きる事の悲しさ、せつなさ、そして人間という生き物の愛おしさ…までも感じさせる、今の時代ではほとんど作られなくなった、チャーミングな大人のコメディに仕上がっている。それだけでも素晴らしい事だと思う。最近ちょっとパワーダウン気味だった阪本監督にとっても久々の力作と言えよう。遺作が、悲しかったり、重い作品でなく、楽しくて、ほのぼのと笑える作品であった事が救いである。原田芳雄さん、数多くの、素敵な作品をありがとう。安らかに…。
お楽しみはココからだ
2011年7月25日

『大鹿村騒動記』
★★★★ 直接共演はなかったが佐藤浩市と三國連太郎親子や、曲者役者たちのなんとも滑稽で楽しい。特に善(原田芳雄)と治(岸部一徳)のやり取りは秀逸で、あの"間"は彼ら出なければ出せない貴重な味わいだと思う。若者離れで過疎化が進む村での、伝統を守ろうとする村人のありのままの姿と、そこに関わる人間たちの十人十色の考え方や意見のぶつかり合い、そして様々な傷のある過去の露呈と、思い出したくない時間と、取り戻してほしい記憶と。折り重なる人間関係の機微を阪本順治監督はベテランの俳優たちを配し、上手く描いてみせていた。
京の昼寝〜♪
2011年7月21日

原田さん追悼 *大鹿村騒動記*
原田芳雄さんの遺作となってしまいました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。私、実は邦画にありがちな妙な人の善さってあまり好きではないのですが、これは原田さんのことが重なって涙…。また設定自体がかなりきわどいものなので、説得力がありました。風祭善は決して弱さからこの事態を受け容れたのではありません。大きな大きな包容力から赦したのですね。なんて素晴らしいの!映画も良かったのですが、すご〜く気になったのが、この村歌舞伎が実際に行われてるものであることです。こういう文化って素晴らしいですね!!
Cartouche
2011年7月20日

大鹿村騒動記
★★★ それにしてもよくもまあこれだけの俳優を集めたものだと思うほどに豪華なキャスティング。物語のメインストリームは善、貴子、治、雷音の4人を主体に進んでゆくが、前半は本当に声をだして笑えるほど面白い。後半は殆どが歌舞伎公演の様子となる。相変わらずコミカルな要素を交えつつも、まるで善と貴子の2人のためにあるかのような舞台に見える。歌舞伎にかける想いが人一倍の善、その彼が貴子に対する想いを心から愛する歌舞伎のセリフにのせて語る姿は彼女ならずとも心に響くものがある。原田さん、楽しかったです!心からご冥福をお祈りします。
LOVE Cinemas 調布
2011年7月20日

大鹿村騒動記
★★★ 村で唯一?の若い美人の村役場総務課織井美江(松たか子)。恋人は東京に出て戻って来ないためか、ストレス気味で村内放送でも凡ミスしたり、徘徊する貴子に車内のマイクで呼びかけるなど結構滅茶苦茶。けれど、これは村全体が舞台と考えれば粋な演出で、村民に対して開けっぴろげに見せているわけだ。中央リニア新幹線の駅立地の問題が単純な時事ネタとして取り上げられているわけではなく、「できるころにはみんないない」というオチからも歌舞伎ネタの「源氏の世は見たくない」=未来のことは考えたくないという思いに重ねられている。
佐藤秀の徒然幻視録
2011年7月17日

大鹿村騒動記
村から駆け落ちした二人が初老になって村に戻り村で落ち着くまでが描かれている。村歌舞伎の主人公景清(原田芳雄)は頼朝を討つことが不可能だとわかると両目をつぶすけど、痴呆になって戻ってきた貴子(大楠道代)たちの行く末をしっかりと見届ける。歌舞伎のあらすじと映画の物語がしっかりとシンクロしている。阪本順治監督・企画・脚本の手腕がすばらしい。これはおもしろくてほんとうに楽しい映画だ。人間少しくらい痴呆が出ても人生を諦めてはいけない。大鹿村のような昔の伝統が残っている村は、貴重な存在だ。
とらちゃんのゴロゴロ日記-Blog.ver
2011年7月16日

大鹿村騒動記
素朴な歌舞伎と芸達者な役者たちの演技が繰り広げるドラマに、心地よく笑わされるような作品でした。それにしても、さすがは上手い役者さんが揃っていました〜。舞台も含めて本当に見応えがありました。特に原田芳雄さんと岸部一徳さんの掛け合いが可笑しくて、二人で言いたいことを言い合っているシーンは気の毒だと思いながらも、つい笑わされてしまいました。村と言うのは狭い世界だと聞きますけど、温かい心の人が集まればこれほど居心地の良い場所はないなと感じました。そんな村で今でも続いている歌舞伎を一度は見てみたいなと思った1本です。
とりあえず、コメントです
2011年6月14日

大鹿村騒動記
★★★ 豪華な出演陣をおいても、贅沢な映画だと思いました。キツイ言い方をすると(少なくとも若者に)今、この映画で興行収入を得る需要はないけれど、「演じたい、撮りたい」という夢を形にした映画。そして長く役者人生を歩んできた自身へのご褒美映画。それでも、安心してみれる心地よさ。年を重ねてきたから出せる雰囲気は、ちょっとやそっとでは真似できません。
食はすべての源なり。
2011年6月10日


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