約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語:作品を観た感想(8)

「約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語」
天使を描いても作品としてはファンタジーになることなく、ごく普通の人間ドラマになるのは、どのような演出術なのか、驚くばかりである。この作品はサブタイトルにある通りワイン造りの物語である。ワインというものは造る人間の個性や人生観が反映されるようなのである。主人公は天使というものは万能の神ではないということを知る。私には意外であり、なかなか面白く、そのような設定が実に違和感なく物語の中に納まっていることが非常に興味深いのである。
映画と出会う・世界が変わる
2011年2月21日

約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語
まず何よりも印象深いのは、美しいブルゴーニュの風景を、美しく切り取った、美しい画面作りでありましょう。葡萄畑の上をそよぐ風の息吹が感じられるような、観ていて肺腑が新鮮な空気で満たされるような感覚が味わえます。 一口にワイン造りと言うけれど、それはまっこと複雑微妙な仕事であり、天候やその他、自分ではコントロールできない様々な要因に左右される、過酷な仕事でもある。あれやこれやを知ることができたというのも、知的な興味としてとても面白かった。 さすが女性監督の映画というか、官能描写がまた、大変エロチックであります。
キノ2
2010年12月5日

『約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語』
もしや史実に基くのかと思わせる程の丁寧なプロットの中で、野心に燃える若きワイン醸造家の波乱に満ちた一生を描きながら、その年のワイン樽が1つまた1つと貯蔵庫に増えていくように、ソブランと彼を囲む人々の1年1年をシームレスに繋ぎ、希望と絶望を劇中に反復させる。堕天使という非現実的な存在を等間隔に挟み込むことで、どこか普遍的な事象についての考察をもたらしてくれる。それゆえ鑑賞後に持ちえる心地としては、ワイン造りそれ自体すら作品における人生の象徴に過ぎなかったのではないかとさえ思う程だ。
シネマな時間に考察を。
2010年12月2日

『約束の葡萄畑あるワイン醸造家の物語』
★★★ ヴェラ・ファーミガ演じる女領主と、ソブランの妻セレストとの間の目に見えない火花が散る関係や、ギャスパー・ウリエルくんの天使の存在などにも宗教的な要素が入っています。昔はワインの出来なども、そういったことが重要視されていて、それを知識で克服しようとしたのがソブランの試みだったんだと思います。この話を一言で言うならば「禍福は糾える縄の如し」なのかな、、豊作もあれば凶作もあり、そして人生にも山あり谷あり。ワインの歴史と、その陰で思い悩みながら生きていく人々のドラマがうまく連動していました。
NiceOne!!
2010年11月28日

「約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語」
宗教的な雰囲気よりファンタジーっぽい。ギャスパー・ウリエルがとても大きくて真っ白な羽を持ったエンジェルに扮しているせいもあるし、農夫と一緒に畑でボトルからワインを飲む天使はとても人間臭く映る。ワイン作りに命をかける男のドラマは期待以上に素晴らしかった。ソブランもオーロラも互いにとても惹かれ合っていたと思う。ソブランの妻セレストがソブランとオーロラの関係を疑い嫉妬するさまは哀しげだった。ソブランがオーロラに目隠しをしてワインをテイストさせるシーンはゾクッとくるほどエロティック。やはりフランス語じゃないと違和感がある。
ヨーロッパ映画を観よう!
2010年11月21日

約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語
幸運のみを天使に求めるソブラン。ザスはソブランに全てを与えようとしているのだと、そのとき観客は知っている、、。いつしか時は流れ、ザスはある決心をする―。悲しみに突き落とされ、苦しみを味わい、喜びに歓喜し、ソブランのワインは芳醇な彼の人生の味になる。―ワイン造りに挑み続けた男に訪れた幾つもの出会い。それは様々な形の愛との出会いであり、彼の人生の喜怒哀楽に深い味わいをもたらし彩るものでした。静かにほろ苦いワインの余韻のような後味の、心に残る作品でした。ザスの決心。あなたはどう受け取るでしょうか。
to Heart
2010年11月6日

約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語
★★★★ それにしてもこの映画はワインと人間との結びつきを非常に強く感じさせる作品です。更にそこに天使を登場させることで、ワインをテーマにした宗教説話的な部分までも含めた普遍性を持たせた物語に仕立てているようにも思えました。天使が関わってくる割には案外厳しい現実というか、葡萄作りに関しては結構リアルな描写だったりします。天使ザスの舌さえも満足させるその出来栄え。たかがワイン、されどワイン、人間との密なる係わり合いの中で遥かな昔から育まれて来たこの文化に、ちょっと襟を正して向き合ってみようかと思わせる作品でした。
LOVE Cinemas 調布
2010年10月25日

約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語
ワインの不思議な魅力に惹かれました〜。それにしても雰囲気の美しい作品でした。葡萄畑の広がる風景や19世紀の生活様式もですけど、何と言っても天使が登場するのが面白いです。天使役のギャスパー・ウリエルの圧倒的な存在感が、ワイン造りだけでは終わらない物語を創り上げていました。主人公を演じたジェレミー・レニエ、妻役のケイシャ・キャッスル=ヒューズ、そして主人公に惹かれていく伯爵の姪を演じたヴェラ・ファーミガも役にぴったりで素敵でした。少しはワインの魅力を理解することができたかなあとちょっと感じた1本です。
とりあえず、コメントです
2010年10月22日


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