ボローニャの夕暮れ:作品を観た感想(10)

『ボローニャの夕暮れ』’08・伊
黒い手袋で、はしゃぐジョヴァンナ怖っ!(笑)ムッソリーニの時代の話やけど、設定が現代でも、く問題ない作品って感じやったな(^_^;
虎党 団塊ジュニア
2012年11月7日

ボローニャの夕暮れ 異様な映画であった
娘を溺愛する父親、妻の夫に対する感情は決して平穏ではなく、娘と母親との感情的な対立もある。そんな中で娘が犯した殺人事件。時代背景には第二次世界大戦があり、戦争の波はボローニャにも押し寄せてくるが、そうした出来事より家族の中の出来事や、人々のふるまいの方がはるかに衝撃的。それゆえ本作からは平和な感じの日本題名からははるかに離れた異様なものを感じる。一人のダメ男が家庭を崩壊させながらもそこには一片の反省もないというドラマに見える。ラストの家族の再生こそが最も異様に感じられ、人間の複雑さを教えてくれる。
映画と出会う・世界が変わる
2010年11月16日

ボローニャの夕暮れ
★★★ この父娘には、権威とか美しくてもてはやされる存在に対して劣等感と反感を共有しているように見える。ミケーレの思いすごしだったのかもしれないが、全てが嫌になり厭世的になって精神が病んでしまったジョヴァンナを却って同志のように思えたのかもしれない。色んなことを「クソ」「クソ」と、2人で笑い飛ばす姿が何気にか微笑ましい。やがて一家はよりを戻すのだが、一方で妻を爆撃で失ったうえ、悲惨な目に遭うセルジオと残酷なほど対照的だ。思えば、マルチェラも他人に優しい性格があだになって悲惨な目に遭っている。
佐藤秀の徒然幻視録
2010年9月17日

ボローニャの夕暮れ
母親は打算で結婚して、夫の親友に恋愛感情を持ち、父親は母親の意向や気持ちを省みずに娘に行き過ぎなぐらいの愛情を注ぎ、娘は母親が父親以外の男性に気持ちが行っているのを感じ取って精神的におかしくなっている。事件が起きなくても遅かれ早かれ、同じようなことが起きたのではないかと思ってしまいました。母親が娘を邪険にするきっかけやその理由を描写したシーンがなく、なぜ母親は一度も娘に面会しないのか、その心理が分からなかったのがちょっと残念。父親は娘を想う表情や何気ない佇まいから感じられる悲哀がなんとも言えない良さがありました。
だらだら無気力ブログ
2010年8月18日

ボローニャの夕暮れ
父は娘のために生き、妻は自分の幸せを求めていきます。それが3人の幸せなのかと思ったのですけど、観ているとそうでもなさそうです。きっと、アメリカでも日本でもない愛の形なのかも知れません。見終わった瞬間にはあまりにも唐突にみえたラストも、これがイタリア的にはありなのだなあと改めて考えてみました。そして、ゆっくりと考えてみると、どんな激動を経ても家族は繋がっていると、そして赦しあえるという想いを信じたくなるような気がしました。観終った時はかなりあっけにとられたのですけど、2週間過ぎてようやく何か分かった気がした1本です。
とりあえず、コメントです
2010年8月13日

ボローニャの夕暮れ
第2次大戦の末期のイタリアを舞台とするかなり深刻な作品でした。突然、ジョヴァンナの親友である女子生徒が殺される事件が持ち上がり、ジョヴァンナが犯人となって、アッケにとられてしまいます。この映画でとても理解し難いのが母親デリアの行動です。彼女の特異過ぎる行動が全篇を隅々まで支配しています。ですから、それを一般人にも納得いくように説明してもらわないと…。とてもこの映画を評価する気にはなれません。娘の精神状態も腑に落ちないもので、ラストはとってつけたような感じでした。
映画的・絵画的・音楽的
2010年7月22日

*ボローニャの夕暮れ*
父親ミケーレと娘ジョバンナ対美しいお母さんという図式が成り立っているのですが、ミケーレはモランディという画家とボローニャの美術学校で一緒に勉強したことを誇りにしています。ジョバンナもお母さん、学校一の男子学生、裕福な家の娘である親友の3人に憧れ、恋い焦がれる気持ちが強い。つまり二人とも人に深いコンプレックスがあるのです。そんな気持ちを向けられたお母さんは、それなりに辛かったのではないでしょうか。度が過ぎると負のパワーを産んでしまうし、苦痛になるのですよね。自分の道をしっかりと見つけるべきでした。
Cartouche
2010年7月15日

『ボローニャの夕暮れ』(2008)/イタリア
★★★★ ミケーレの決断にも関わらず、デリアの心中の本当のところは見えてこない。このあたりの心の定まらなさ、ひとつところに落ち着けない性分は、もしかしたらジョヴァンナに受け継がれているのかもしれない。似たものを持つ母と娘は、互いに嫌悪する部分がよくわかる。故に相互に理解しがたく、その反動として常に互いを意識することになってしまったようにも受け取れる。家族に対しての無償の愛情と、それとは背中合わせのその無情さ、無慈悲さ。それらが乾いたタッチで淡々と描かれていることにより、一層深く観る者に感じさせる作品でした。
NiceOne!!
2010年7月12日

イタリア映画祭2009...「ジョヴァンナのパパ」
内気な娘が殺人を犯した事を受け入れられない両親。近隣者はミケーレとデリアに冷たいまなざしを向ける。打ちひしがれた気持ちを身体全体で表現しているシルヴィオ·オルランドが上手い。精神病院に収容されているジョヴァンナを見舞うのは父親だけ。夫ミケーレと娘ジョヴァンナの異常なまでの深い結びつきに嫉妬する母デリアと、美しく魅力的な母親に嫉妬する娘ジョヴァンナ。アルバ·ロルヴァケル、精神を病んだジョヴァンナを演じる彼女は素晴らしい。暗くて重い作品ながらハッピー·エンディングへとつながるラストに救われる。
ヨーロッパ映画を観よう!
2010年6月29日

ボローニャの夕暮れ
★★★ この作品から感じたのはイタリアの庶民の生活感。裕福ではないけれどそれなりに幸せな生活を送っていることが覗えます。ジョヴァンナが逮捕され、父親の娘に対する無償の愛を見せ付けられる。ギリギリの均衡を保ちながらの狂気がクレッシェンドしていく様子はアルバ・ロルヴァケルの見事すぎる演技。それ以上に素晴らしいのが、そんな娘を相手にしても終始一貫顔色一つ変えず愛し続けるミケーレを演じるシルヴィオ・オルランド。父の深い愛情とジョヴァンナの精神崩壊振りはよく解るのですが、物語全体には何やら説得力を感じることは出来ませんでした。
LOVE Cinemas 調布
2010年6月27日


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