愛の勝利を ムッソリーニを愛した女:作品を観た感想(5)

「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女」 激動のイタリア史の別の顔
★★★☆ 彼女の盲目的な愛情は分かるが、可愛い子供との平穏な生活なら出来たはずで、それだけで良かったんじゃないかな。耐え忍ぶのが美徳のひとつというような我々日本人と違い、「愛に生きる」方を彼らは選ぶのかもしれないが、本国ではこの作品はどう捉えられているのかちょっと気になる。久々の大河的な歴史ロマン。悲劇的ではあるけどここには痛いほどの強い意志があり、その意思を貫く一番過酷な道を主人公は自ら選んで歩くわけで、その意味で彼女は勝利を手にしたのかもしれないが、主人公の熱演とともにやるせない思いが胸に迫る。
soramove
2011年7月28日

愛の勝利を ムッソリーニを愛した女
 彼を愛していただけでなく、彼の今あるのは私のおかげという自負、強烈なまでのそのプライドが逆にイーダをして希代の独裁者ムッソリーニを攻撃する原動力となっていた。それにしても凄いのはジョヴァンナ・メッゾジョルノの演技。強い精神力故に、わが身を滅ぼしてゆくイーダを観ているのは余りに辛い。当時のムッソリーニは歴史そのものであり、歴史の流れに逆らおうとしたイーダはその存在すら消し去られようとしていたのかもしれません。ヨーロッパ史の深遠さと、そこに絡む人間ドラマの面白さ、双方を上手く捉えて料理した素晴らしい作品でした。
LOVE Cinemas 調布
2011年6月30日

*愛の勝利を ムッソリーニを愛した女*
仕分けするとディープなマイナー映画。イタリアが第二次世界大戦に突入していくあたりで背景としてはむずかしいです。そこをドラマティックに、荘厳なメロドラマ風に撮ったこの監督さんがすごい。イーダも強いタイプの女性だから彼を支えることもでき、おかげで彼は最後の階段を登れたのだと思います。でも登ってしまったらその強い愛は疎ましくもなってしまったのでしょう。だからといってイーダに対するこのしうちはひどい…精神病院の高い窓によじ登って、手紙をまくシーンは圧巻です。ラスト近く住民たちの"あるシーン"が唯一の救いでした。
Cartouche
2011年6月22日

愛の勝利を
.★★★★ 主人公イーダは、ムッソリーニがイタリア政治の中心人物になるにつれて、表舞台から遠ざけられ、遂には精神病院に幽閉されてしまいます。二人の高まる愛を描く前半と、高い障壁があるにもかかわらず、なんとかムッソリーニに会おうと努力する様が描かれる後半とが対比的に描き出され、なおかつそこにはイーダの生き抜こうとする強い意志が感じられ、見る者を圧倒します。
映画的・絵画的・音楽的
2011年6月19日

イタリア映画祭2010...「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女/勝利を」
"英雄色を好む"じゃないけど、ムッソリーニは女好きだったに違いない。そんな彼をまるでストーカーのように追い回したイーダ。イーダを演じるジョヴァンナ・メッゾジョルノはスゴい形相で決して屈服しない狂気の女を熱演している。収容された精神病院の門を裸足で上るシーンは凄まじい。実写のムッソリーニと、ティーミ演じるムッソリーニの演説が交差する。もちろんイタリア人俳優フィリッポ・ティーミのほうがいい男だが、ムッソリーニとダブって見える彼の鬼気迫る演技にはメッゾジョルノにも負けず、劣らずスゴいの一言。
ヨーロッパ映画を観よう!
2011年6月4日

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