青い鳥:作品を観た感想(15)

阿部寛 本郷奏多 伊藤歩 / 青い鳥
いじめによって引き起こされた最悪の事態の"その後"を描いているという点において、他の同一テーマの作品とは大きく趣を異にしている。"吃音障害"っていう設定が、あまり活かされていない様に思えました。その障害と共にある生活というものを、彼自身どの様に捉えているのかがほとんど描かれていない為、阿部寛が単なる"流暢に喋る事の出来ない大男"にしか見えなかった。彼の口からは繰り返し"本気"という言葉が語られます。"本気"だとか"頑張る"だとかっていうむきだしの想いを作品に昇華させる事の難しさを、改めて痛感した次第です。
中川ホメオパシー 
2010年2月7日

青い鳥
★★★ 野口の机を戻した村内の真意は、映画の終盤で明かされます。それは中学生には少々過酷ではありますが、大人になるために避けては通れない道であるとも思いました。映画が訴えかけている事は、凄く意義のある事だと思いますが、村内がその意志を主人公の少年一人だけにしか伝えなかったのは少し疑問でした。そして、自分の訴えたかった気持ちを生徒全員に伝える前に教室を去ってしまったのも残念でした。
5125年映画の旅
2009年1月13日

映画「青い鳥」□もし、黒沢清が監督であれば・・・
阿部寛が演じる教師は、どこに住み、これまでどのような生き方をしてきたのか全く描かれていない。そこで思い出したのが[家族ゲーム]で松田優作が演じた家庭教師の独特のエイリアン的雰囲気。共通しているのは一種独特のホラー的雰囲気だ。もし[青い鳥]を黒沢清が監督したならば、それはそれで社会派傑作ホラーになったのではなかろうか?
映画と出会う・世界が変わる
2009年1月12日

青い鳥 反省とは何のために?
臨時教師村内を阿部寛が演じる。彼の持つ独特の雰囲気が一種、不気味なものを感じさせる。この映画は、まさにパゾリーニの[テオレマと同じである。彼という訪問者が事件を忘れよう、穏便に済ませようとする中学校に波紋を巻き起こす。人間が加害意識を持つことの難しさと、反省という行為がともそれば、自分の為ではなく世間に向けた姿勢を示すことに陥りがちであることをリアルに描いた点、これは必見の作品だ。
映画と出会う・世界が変わる
2009年1月11日

青い鳥
★★★★地味な学校モノですけれど、よかったです。大柄な阿部寛が目立たない臨時教師役に何故かはまっていました。 だんだん存在感を増していく様子に、彼の力を感じました。
玄米遊女夢映画
2008年12月22日

青い鳥
奇をてらわない演出で学校の今と過去の過ちをみつめるいい作品でした。嫌なこと、忘れたい過ちから逃げずに、そこにいて傷ついた心を救済する為に、正面からボールを投げる村内先生。イジメの直接シーンはなく、生徒たちの今の様子やセリフからコチラに想像させるのもよかったです。全体にセリフは少なめですが、生徒たちの不安や心の揺れなどがちゃんと伝わってきて、どの子も上手かったです。本郷くんは本当に上手いですね!
to Heart
2008年12月20日

青い鳥
見ごたえあって良かったです。学校のとった行動はまさ形だけの文章の整った反省文。学生指導も強化します。悩みを打ち明けれるように投書箱も設けますと見た目だけを取り繕い、学校・保護者もそれで満足して事件は終わったことになる。村内が吃音という設定が良かったです。おそらく自身、その吃音をバカにされ、いじめにあったであろうと思われる。そんな体験をしたきたと推測されるからこそ、村内の発する言葉に重みが加わり、観ているこちらにズシリ響いてきました。
だらだら無気力ブログ
2008年12月18日

『青い鳥』
★★★ 教師が最低限出来ることは、いつも生徒のそばに居てやること。イジメはそこにひとりぼっちを作らないこと。阿部ちゃんは今までにない演技で、静かながら力強い演技をしている。これは監督が長回しで阿部ちゃんの表情を追った成果だと思う。また一度イジメにかかわったことに今でも葛藤を続ける生徒を本郷奏多が演じている。その微妙で繊細な揺れを彼も上手く演じていた。
京の昼寝〜♪
2008年12月15日

【映画】青い鳥
学校と生徒の上辺だけの謝罪と反省。いま現状起きているであろう教育に関わる問題がある程度浮き彫りにされている。が、この映画のいいところは、最低教師を看破できる人間がいたということ。吃音の彼は少ない言葉で、真剣に、その教師を看破する。彼の語った言葉の全てが正しいとは思わないが、その生徒は彼の言葉で救われたことは間違いないと思う。
新!やさぐれ日記
2008年12月11日

青い鳥
静かな作品でした。セリフは控えめ、表現も派手さはなく、無駄な部分を削ぎ落とし、必要最小限の描写と言葉で作り上げられた世界。けれど、本作が訴えてくるものは大きく、作品としては実に多くものを力強く語りかけてきます。光るのは、阿部寛の力強い存在感と目力、そして、本郷奏多の微妙な年頃の繊細な心理状態を見事に表現する演技が印象的でした。観てよかったです。お勧めしたい作品です。
日っ歩〜美味しいもの、映画、子育て
2008年12月11日

*青い鳥*
難解というわけではないのですが、地味なので一般ウケはしない作品かもしれません。でも心の深いところにしっかりと届く…言葉にするのがむずかしい映画です。"忘れて出直すこと"が一番と思うかもしれません。でもそうではなくて「覚えていること」が大事なのですね。全編に渡ってものすごい緊張感に満ちています。でもすごい結論もないけれど救いがないわけではなくて、いつまでも心に残る映画だということは確かです。
Cartouche
2008年12月10日

【青い鳥】
重松作品は映画化するととても静か。単調と受け止められそうなくらい静かにストーリーがすすみ、静かに心に響いてきます。でも淡々としている中にハッとするような言葉がたくさん。言葉が多いわけじゃない村内先生だから、本気の大切な言葉しか喋らないから響いてくるのです。だから沢山の生徒が席を立って新しい原稿用紙を取りに行き自分の言葉が書けるようになったんですよね。短い間しか登場しない先生なので、去ってしまった後がとても寂しい余韻でいっぱい。
日々のつぶやき
2008年12月10日

青い鳥
「本気の言葉は心に届く」ということ、生きていくの中で忘れてはならないこと、人との接し方…いろいろと心にずしりと響いて、考えさせられる映画でした。。。
Thanksgiving Day
2008年12月8日

青い鳥
ディテールが凝っている。村内が単にどもりという障害だけでなく、それ以上の深い傷を持った人間であることが生徒たちに感じられるはずだ。学校のいじめ問題というより、変な学校の先生の問題がテーマという雰囲気さえある。それだけに寡黙だった村内が終盤でやや多弁になるのは惜しい気がする。最後まで寡黙を通し、生徒たちには変わってはいたが記憶に残る先生のままで消えて欲しかった。
佐藤秀の徒然\{?。?}/ワカリマシェン
2008年11月30日

もっと素直に
傷つけたくないから、空気を読んで言いたいことが言えないの。本心は違う。本当はそうしたかったって最初からそう言えばいいのに。迷惑かけたくない、悪く思われたくない、そんなに気を遣わなくてもいい。大丈夫かしら、怒りだすのではないかといつもひやひやしてた。意地張ったってしょうがない、自分にもっと素直になろうよ。気配りはしても遠慮はしなくていいよ、だってお互い様なんだから。
POPO
2008年11月29日


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