火の山のマリア:作品を観た感想(1)

ショートレビュー「火の山のマリア・・・・・評価額1600円」
★★★ ほぼ画産業が存在しない同国で、全くの素人を集めて映画制作のワークショップを開催しながら映撮影にこぎつけたという労作である。特徴的なのは、男尊女卑的な閉鎖社会の中で男たちの存在感の無さだ。本作の舞台として象徴的に描かれるパカヤ火山は、時に厳しく荒れ狂い、時に豊穣の大地を生み出す母性のメタファー。今は過酷な現実に翻弄されるマリアもファナも、その内面にマグマを胎動させ、噴火の時を待つ火山なのである。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2016年2月18日

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