ディア・ドクター:作品を観た感想(39)

ディァ・ドクター  感想208作目 
★★★★ 鶴瓶は村人との親しみ易い感じで良かったし、余&香川など脇を巧い方が固めて満足。過去&現在の時間軸が交互なる作品は微妙なの多いけど、本作は時間軸の使い方が凄く上手かったよ。医者不在なる過疎の現実あり言えないよ。西川監督の作品[ゆれる]より満足が出来たし、色々と考えさせられた。
スポーツ瓦版
2011年9月29日

『ディア・ドクター』'09・日
可愛い顔して中身はドス黒い。[蛇イチゴ]の西川美和監督らしい作品。笑っていても目は笑っていない、笑福亭鶴瓶は主人公にハマってたな。・・鳥飼親子の感動的な場面、井川遥の顔を極力映さなかったんは正解と言える。「訴えられるのは私の方、どんな風に母を死なせたのかな」。病室の寂しげな母を見て、りつ子はそう語った。都合の良い嘘を人は守ろうとするもんやねんな。世の中は嘘なしでは成り立たへんって事やね。救急が長かった大竹の指示を確認しながら気胸の患者に針を刺す場面は、とても緊張感があり、なおかつユーモラスで凄い印象に残った。
虎党 団塊ジュニアの日常
2010年5月25日

「ディア・ドクター」 ちゃんと向き合う
とても良い構成だったと思いました。冒頭より伊野医師の失踪という謎が提起され、それが何故起こったのかという謎解きで物語は進んでいきます。けれどもそこで描かれるのはあくまで人物が主体であって、謎解き自体が目的ではありません。淡々と物語が進んでいく中で、浮かびあがってくる人の思い。これをはっきりと描くのではなく、そこはかとなく描くのが、重いテーマを扱っているのにも関わらずとても心地よい。全体のリズムがとても心地よく、けれども物語から引きつけて話さない力を持っているように感じました。
はらやんの映画徒然草
2010年3月19日

ディア・ドクター
★★★ 好みは分かれるかもしれないけれど、この監督は人間の心の細かいところが丁寧に描ける人だなぁと思います。人間て、善とか悪とか一言では割り切れない。そういう描写が上手いです。彼がやっていたことは良いことではないけれど、悪人とは言い切れない。一言で結論は出ない。最後に老婦人が笑顔だったのがちょっと意外だったけれど、救いでもあり、この映画の答えだったのかと思いました。ちょっとしたことが発端で逃れなれなくなってしまう。そんなことって日常にも転がっているのではないでしょうか?いろいろ考える映画ではありました。
映画、言いたい放題!
2010年3月17日

アイロンがけの当て布 「ディア・ドクター」
話は面白いと思うんだよね。 こういう切り口にしておいて、 ヒューマニズムあるいは共同体幻想で刈り取ってるみたいな感じ。 批判なりアンチテーゼの矛先は社会全体や今の世の中に対してチラッとは向いているのかもしれないが、 酒の席で問題発言をしては "まあ、まあ" と収められ "みんなガンバってるんだし" と結論づけられてしまうような気持ち悪さがある。 また表現全般においてリアリティがありそうでない。 八千草薫がアイロンがけのときに使う当て布に付いているシミ、 あれだけがリアルだった。
シネマ走り書き
2010年1月10日

ディア・ドクター
★★★★ 伊野の場合、自ら告白するように無医村をなくすという動機からではないのは見習い医師の相馬との会話で明らか。看護師の大竹は現場の知識は彼以上なので指南格。かと言って、最初から共謀していたとは思えず、伊野の人柄というか憎めない人格の功徳というものだろう。映像的には田舎特有の密度の高い暗闇の中をバイクが走り、途中で白衣と分かるものを身にまとうシーンと、その男が全く医師とは似ても似つかない人物と分かるシーンが印象的。この正体不明の男が実は伊野の本質を暗示しているようでもある。
佐藤秀の徒然幻視録
2009年12月18日

映画[ ディア・ドクター ]伊野でございます
人の不可解さが濃厚に描かれており、メッセージ性も強い。なにより、人によって全く異なる解釈ができるという、映画の醍醐味が味わえる作品。前作[ゆれる]は"橋"が映画のモチーフだったが、今回はライト(明かり)が、それにあたるであろう。ペンライトは伊野にとって、カブのライトは大竹や斎門、そして研修医の相馬を含めた村人にとっての、拠り所。伊野は、ようやく心を偽らずに向き合える鳥飼かづ子という拠り所を見つけたのではないだろうか。ラストの伊野の優しい眼差しが、それを教えてくれている。
アロハ坊主の日がな一日
2009年11月14日

ディア・ドクター「羅生門」+「赤ひげ」+「野良犬」
無医村であった村にやっとやってきて医者として働き村民に信頼されていたが、突然に姿を消す。彼は何故、姿を消したのか?その謎を過去にさかのぼり、物語は始まる。ある意味で[羅生門]と同じパターンである。人の善と悪は簡単に割り切れるものではないことがゆっくりした展開の中で語られ、観客には重く心に響く。伊野と相馬の関係は[赤ひげ]の新出去定と保本登や[野良犬]の志村喬と三船敏郎を連想させる。この作品はバディ・ムービーのパターンをとりながら、人間というものを探っているようだ。
映画と出会う・世界が変わる
2009年10月9日

ディア・ドクター
主人公は伊野治という男だが、早々に核心であるものを持ってきているところで、それに関わる刑事の目線で検証しながら、そこに至る経緯を見守ってゆく。最初高飛車で、斜に構えて関わったはずの刑事の目線がある時を境に変わる。彼の表情も言葉も変わってゆくことで、観客は無用な苛々を抱えることなく、冷静に作品と向き合うことになる。登場する人間たちが見た伊野を描き続けながら、徐々にテーマを浮かび上がらせる。あれもこれも、巧いよねぇ…。
悠雅的生活
2009年10月1日

ディア・ドクター
★★★★ 冒頭から「村の外れに脱ぎ捨てられた白衣」の理由をひもとくように語り始めます。今とちょっと前をいったりきたり、、。時をさわる映画は内容がよくわからなくなるんだけど、これはそんなことにもまったくならないくらいうまく作られているなって思ったわ。嘘とまこと、善意と悪意、、。村人にとっては彼の存在は必要だったし、人によっては彼の嘘によって救われることもある。他人からの自分への期待や信頼ではじめて、自分の価値ってでてくるんじゃないかな〜!って思う。
C'est joli〜ここちいい毎日を〜
2009年9月7日

Gott ist tot
住民はりつ子を恨んだろうか。この共同体と信仰を同じくしない余所者が神を殺したようなものだから。二人の刑事も彼らにとっては余所者だ。白衣は伊野の象徴だった。つまりは神の象徴。それを脱ぎ捨てた。伊野は自ら神であることを辞めた。神の座から降りた人間は、はじめて実家に連絡を入れる。ペンライトを失くしたことを父親に謝る。波多野と岡安が伊野と最接近する場面がある。すぐそばに伊野がいるのに二人は彼に気付かない。刑事が追っているのは、神和田村の神であり、人間ではないのだから。
MESCALINE DRIVE
2009年8月31日

【ディア・ドクター】その嘘は、罪ですか。
自然な音が、自然な風景の中で生かされている。出演者もそういう自然の中で普通に生きていた。無医村だった村で、無くてはならない存在になった伊野と彼を支える看護婦と研修のために村に来たボンボン。村の人にとって、彼らはどういう存在なのだろう。伊野にとって、村人たちはどういう存在だったのだろう。高齢者だらけの村に必要な医者とはどういう存在なのか。伊野先生の存在意義を考えてしまった。観る人によって、どんな風にも捉えられる展開と結末が待っている。
映画@見取り八段
2009年7月30日

「ディア・ドクター」
★★★★ 現在の都会の診療システムでは、身体は治せても、心の病は治せない。医療制度の現実と矛盾に鋭く斬り込む西川監督のアプローチが冴える。伊野は現代の赤ひげであろう。…だが、村人や相馬のリアクションに、人間を厳しく凝視するシニカルな視線が感じられる。形だけの本物より、心のこもった偽者の方がずっと価値があるという、アイロニカルなテーマに迫り、かつ社会的な問題を提起しつつ、人間の存在をハートフルに見つめる。
お楽しみはココからだ
2009年7月14日

ディア・ドクター
★★★ 西川監督作品に変わりはあらず。今回も人間の深い深層心理を描いている。人気小説、漫画をなんでもかんでも実写化するこのご時勢、原作、脚本、監督全てをつとめ、この内容は素晴らしい。医者とはいえ、重病患者が滅多にでない田舎の村で年収2000万円ってそりゃーねー。なんだかんだでちゃんと勉強するあたり、悪い人じゃないんですけどね。私は別に罪じゃないと思います。医者でだってダメな人はいますし、憧れで普通はできません。
メルブロ
2009年7月12日

【ディア・ドクター】
周りの人たちの警察との会話が・・微妙でなんとも言えない気持ちにさせられる。あれだけお世話になって崇めていたのに…裏切られたって気持ちになるのかな〜? 伊野がいてくれるのがどんなにありがたかったことだろう。彼は診療所だけじゃなく、積極的に訪問して歩くし、夜も遊ぶことがない。医学書広げて勉強している村には必要な人。相馬の変化が一番哀しかった。曖昧なままのラストでもないし後味は悪くない。でも何だか重い余韻が残ります。
日々のつぶやき
2009年7月8日

「ディア・ドクター」なりたい自分に近づけるように
★★★★ 人はきっと「なりたい自分」になろうと努力しているハズ、そして日々その理想に近い自分を演じている。この映画はそんな人間の心の奥底をふと覗かせる、のどかな農村のゆったりした時間の中でも、その見えたか見えないかの魂の部分はドロドロと固まることがない、だから心底怖いのだ。地方の医療問題を考えさせられるが、ここに描かれているのはシステムとかじゃなく、人間の心の問題だった。
soramove
2009年7月7日

『ディア・ドクター』
★★★ 心の中まで入り込んで、口に出来ない病までも聞き出してもらうことが出来るだろうか。そして足りない部分や自分が携わる患者の病について、一生懸命勉強して的確な判断が出来るまでに至るだろうか。ある意味現代社会における潜んだ問題を投げかけている作品かもしれない。それは医療問題だけに限らず…。鶴瓶の自身が持つ個性と、八千草の自然体ながら深みのある演技、余貴美子は[おくりびと]に匹敵する味を提供してくれた。
京の昼寝〜♪
2009年7月5日

ディア・ドクター
伊野が失踪してその行方を追う刑事が関係者に話を聞いてまわるのと伊野が失踪する前の村での生活ぶりを交互に見せながら、伊野が失踪した真相が解き明かされていく。特に大きな盛り上がりもなく淡々と進みます。それなりに見応えありました。キャスティングも良かった。伊野という村民に慕われる表の顔とその裏に潜む謎を秘めた部分を鶴瓶師匠が好演。そして脇を固める余貴美子や瑛太や香川照之が素晴らしいです。
だらだら無気力ブログ
2009年7月4日

映画「ディア・ドクター」
過疎地医療や患者と医師とのふれあいを軸に"本物とは何か"という本質的なテーマを描いている。笑福亭鶴瓶のほのぼのとした演技を始め、余貴美子、香川照之、八千草薫ら芸達者な俳優陣が占め、しみじみと味わい深い作品になっている。
Serendipity !
2009年7月4日

「ディア・ドクター」みた。
★★★★ 伊野が失踪しなければならなかった理由は、誰もが早々に気が付くように作られているので、サプライズを狙ったものではないと思われるが、その事実に対する伊野の葛藤、そして薄々感づいてしまった周囲の人々の困惑と選択、または村人たちの手のひらを返すような反応にグルグルし始めてしまうあたりが、「真実と事実」や「理想と現実」の狭間にあるグレーゾーンと「名と実」についてを考えさせられてしまうことになる。
たいむのひとりごと
2009年7月3日

映画『ディア・ドクター』を観た感想
★★★★ 難しい問題ばかりが次々と突きつけられる。結局、どれも答えは出ない。あれだけ頼り、尊敬していた人たちが、揃いも揃って冷たくなるのが悲しかった。もともと事情を知っていた男だけが、理解者だったのか。伊野は初めて自分の居場所を見つけたんだと思う。家族同然の村人のため、真心で手当てした。興味深いテーマで、話の流れも無理がなく面白かった。
映画初日鑑賞妻
2009年7月3日

*ディア・ドクター*
西川監督の作品は基本的にはマイナーものです。映像がそうで、田んぼのグリーンや山の緑がただ美しいというだけでなく、重くずどーんとした湿り気のある感じです。印象に残ったのはりつ子が母の薬を調べてギモンを持ったとき。棒つきのアイスが溶けるのですが、モノクロがかってまさに疑惑が大きくなっていく様子。それが伊野を失踪させてしまう遠因ともなった場面なのですが、そういうシーンの積み重ねが触感となって伝わってくるのかもしれません。
Cartouche
2009年7月2日

ディア・ドクター
とっても良かった!!鶴瓶が良かった!鶴瓶でないとこの伊野役は味が出なかっただろうとさえ思ったほど。観ていくうちに、このモッサリした伊野という医者がカッコ良く映るから不思議なのだ!余貴美子もまた素晴らしかった!物語はさらに、現在の医療現場が抱える問題をも浮き彫りにしていく。良い映画というのは鑑賞中よりも後になって味わい深くなるもの。まさに本作はそれで、この主人公へと思いをめぐらす。良作でした。
映画道
2009年7月2日

ディア・ドクター
医療格差という地方ならどこでも起きる問題にユーモアと悲しみで作品にしてしまった。大都市の大病院では最新の医療が受けられるが、死ぬことを防ぐのは無理。医者がいないような無医村でも、映画の設定のように心温まる医術を受けられるかもしれない。編集面でもう少し短くできたかもしれないが、見る価値は充分にある。ラストまで見ると、救われるシーンがあるのでお勧め。VFXの派手な映画と対極にあるこういう映画も見て欲しい。
とらちゃんのゴロゴロ日記-Blog.ver
2009年7月1日

ディア・ドクター
物語が進んでいくにつれて、愛想の良い笑顔の裏に、ものすごい孤独感と重圧感があったのだろうなと感じました。それだけに彼がここに居残らなければならないと感じた過疎地の状況は厳しいものなのでしょう。美しい緑が画面いっぱいに広がっているシーンを見ながら、やるせない気持ちになりました。村人の希望が創り上げた虚構と、その虚構に引きずり込まれた人間の物語なのか。答えは簡単には出てこないですけど、人々の願いの作り出す不思議さと優しさを感じた。
とりあえず、こメントです
2009年7月1日

【映画】ディア・ドクター
★★★★★ 上映終了後、しばらくの間席を立つことができなかった。それほどまでに衝撃的で、一瞬たりとも目の離すことのできないテーマが、この物語の中に巧妙に隠し込まれていた。時折ドキリとするような台詞があったりするが、確固たる結論を提示してしまった分、ぼーっと見てしまうと普通の物語。に見えるかもしれない。もしかしてこの伊野という医師は西川美和本人を投影したものではないだろうか? そう感じた途端、物語はガラリと色彩を代えた…。文字通り人生を賭けてきた映画だ。
新!やさぐれ日記
2009年7月1日

【映画】ディア・ドクター
★★★★ 大病院から研修医としてやってきた相馬。伊野の仕事ぶりに本物の医師の姿を見る。医師は病気を治すのが仕事であるが、それ以上に人として患者の気持ちを理解する事がたいせつなのだ。人間のグレーな部分の真理描写を物語のエピソードの中で見事に描いている。キャスティングもよく、それぞれの個性が役とうまくあっている。刑事役の二人もよかった。伊野役の鶴瓶。彼が持っている人間的な魅力と人間くささがとてもいい。
芸術に恋して☆Blog☆
2009年6月30日

ディア・ドクター
★★★ 深い感動を覚える作品ではないです。どちらかと言うと淡々と物語りは流れていきます。しかし観終わったあとは普通に「観て良かったなぁ」と思える、そんな作品でした。実力ある俳優の演技はそれだけで十分見応えがあり、引き込まれますね。主人公・伊野を演じた鶴瓶師匠。もう一人は余貴美子さん。真の強さを感じさせる役が実に上手い。最後に松重さん扮する刑事が相馬に言った一言をとても重く感じます。
LOVE Cinemas 調布
2009年6月30日

ディア・ドクター
鳥飼さんの嘘につきあう事で自分が苦しめられることになる、そんな彼の嘘を知ってるような感じもする大竹や彼の過去を知っている感じの斎門。でも彼の嘘はもしかしたら必要な嘘だったのかも知れないと思わせてしまう。主役の鶴瓶さん、人の好さそう感じででも裏がありそうな伊野役は、彼にしか出来ない役じゃないかと思いました。他の役者さん達も役にぴったりはまっていたように思いました。西川監督の視点って斬新でしかも見ている側に訴えかける力が強くて凄いですね。
Diarydiary!
2009年6月29日

ディア・ドクター
★★★ 相馬が来てそうそう、伊野が相馬に運転するよう促すその一言。ただ1人、伊野の正体を知る製薬会社の営業マンの斎門正芳。運よくなんとか切り抜けられていたとは言っても、もちろん1歩間違えれば、いや間違わなくっても重大な犯罪行為であることには違いないのですが、映画を通して、真の意味での医療というものが見えてくるかもしれないとさえ思いました。香川さんが、2人の刑事に見せてみた「愛」の1言で片づけられない、存在するべき人間の「本能」。
☆彡映画鑑賞日記☆彡
2009年6月29日

ディア・ドクター
三年ちょっとの間、無医村で医者として居座る伊野。看護士の余貴美子さんとか、研修医瑛太さんと三人三様のバランスも抜群。クスリのセールス香川さんも含めて。結局は僻地での医師不足とか無医村といった問題の深刻さが大きな問題として残るのだ。結果的にちょっとホッコリした気持ちで帰路につけた。が、帰りすがら考えてみると今回のラストもちょっと怖く恐ろしい気がし始めて、もう一回観なおしたくなっている。
映画君の毎日
2009年6月29日

映画 【ディア・ドクター】
★★★★ 伊野が鳥飼かづ子の家に通って点滴をしたり一緒にナイターを見たりして寄り添う姿こそが伊野のあの村での存在理由のように見えました。伊野のついた嘘はもちろん罪なのですが、断罪したくない気持ちもあるんですよね。西川監督って本当に人間の曖昧な部分を突いてくるのが上手。鑑賞後にジワジワくるんですよね〜。また、時折挟まれる何気ない風景がとても意味深でした。印象に残ったのはかづ子の娘が流しに置いたアイスバーかな。
ミチの雑記帳
2009年6月27日

ディア・ドクター
村の神様である伊野と謎の存在である伊野が対比され、サスペンスめいた面白さが加わっている。心に切り込んでくる激しさや衝撃はないかも知れない。けれど、物語は穏やかであるが巧みに綴られ、そこに託された問いは深みを増している。物語を楽しんでいるうちに忍ばされている問いが心の中に入り込み、揺るぎないと思っていた人や社会への価値観が揺さぶられる…そんな体験を味あわせてくれる映画なのだ。
INTRO
2009年6月26日

ディア・ドクター Dear Doctor
一度ついてしまった嘘。どうにも出来ない、、でもこのまま放っておくのは許せないからやる、でもやり続けることはもっといけないこと…。葛藤にかられつつも、目の前の問題には自身も精一杯努力しながら立ち向かっていく。正当なことが必ずしも誰もにとって幸せな結果になるとは限らない…そんなことを考えてしまうという、不思議な感覚におちいりました。最後は、なんだかホッコリとあたたかな気持ちになる♪
三十路女の奮闘記 -キャラ顔ウーマン-
2009年6月17日

ディア・ドクター
★★★ 話は伊野が村から、ある患者の診察を機に失踪してしまうというもの。話的には非常に面白そうなのだが自分の期待を上回る作品ではなかった。つまり設定以上に映画が盛り上がらないのだ(驚きがない)。鶴瓶は巧い、瑛太も余貴美子も香川照之も八千草薫も申し分ない。さらに映画の見せ方も良い。ただ映画の盛り上がりが弱いので[ゆれる]以上の面白さは感じなかった。あのラストは大いにマイナスに感じられた要因だ。
Memoirs_of_dai
2009年6月15日

ディア・ドクター(試写会)
★★★ 伊野をこの村に呼び寄せたのは村長で、なぜ伊野を招へいしたのか、また、伊野がどういう経緯で僻地医療に携わることにしたのか、どういう思いでこの村にやってきたのかは全くわかりませんでした。また、映画のストーリーは相馬のいた2ヶ月間だけで、相馬が来る前の伊野の過去も台詞のみで語られており、どのような経緯を辿り、村の医師になったのかも不明のため、混沌とした人物像しか浮かんできませんでした。
必見!ミスターシネマの最新映画!
2009年6月12日

『ディア・ドクター』 試写会鑑賞
★★★★ 伊野はこのままではいけないという思いが常に心の中にあったはず。ただきっかけと勇気がなかった。そのきっかけが、かづ子が娘に突き通したかった「嘘」だったのだろう。嘘をつかれていた側の心理描写も上手い。特に相馬の態度の変化。あれだけ絶賛していた伊野について語る彼は、別人かと思うほどの冷酷さを見せる。相馬の裏切りにも見える姿は保身や狡賢さであると同時に、彼が心に負った哀しみでもあったのではないだろうか。
映画な日々。読書な日々。
2009年6月5日

映画「ディア・ドクター」@映画美学校第一試写室
鶴瓶はつかみどころの無い役には適役。しかし映画は相馬のいた2ヶ月間に絞られていて、伊野の過去がまったく見えてこないのは致命傷。伊野がどのような経緯を辿り村の医師になったのかも不明で、伊野の過去も台詞のみで語られるので混沌とした人物像しか浮かばない。一番大事な部分がスッポリと抜け落ちてしまっているのは駄目。無医村であった村の診療所に胃カメラがあり、伊野が胃カメラを操作したりでリアリティの欠如は否めない。
masalaの辛口映画館
2009年6月4日

『ディア・ドクター』 (2009)/日本
★★★★ 自分の周囲を優しくさせる伊野の真摯な姿勢。だがそこに隠された原因と、生み出した結果が日に日に大きくなってくるにつれ、そのことに耐えられなくなる。人間の心に棲む、はっきりとは定義できないほどの醜さとか闇を抉りだし、それを何気ない台詞や風景に織り交ぜて描く監督の手法には今回も唸らされた。時折出てくる景色でさえも観ている側には何かしらのメタファーを感じさせている。鑑賞して数日経つが、観終わった直後には思わなかったことをまた思い返したりしている。
NiceOne!!
2009年6月2日


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